毎年恒例行事のひとつ、秋の研修旅行は2012年11月4~5日にかけて、埼玉県の秩父地方で実施、20名が参加しました。美しい紅葉を楽しみに貸し切りバスで一路長瀞へ向かいました。
1日目は、長瀞駅で今回案内をお願いした野村樹木医と相川樹木医(当NPO会員)、日本樹木医会埼玉県支部の深澤支部長と原口事務局長と合流し、宝登山神社や重要文化財指定の旧新井家住宅を見学しました。この建築物の屋根は栗の板を薄く割ったもので葺かれており、その上に石を置いて重石にしている珍しいものでした。
続いて、長瀞の岩畳を見学し、埼玉県立自然の博物館に向かいました。長瀞は地質学的に貴重な場所であり、ジオパークにも指定されています。研修旅行で岩石や化石の話がメインとなることは珍しく、見聞を深めることができました。
博物館の前にはカエデ園があり、もちろん見学しました。秩父地方はカエデの種類が多く、見本園として整備したようです。モミジはこの夏の高温と水不足が影響いるのか先枯れしているものもあり、萌芽している枝の葉の形が大きく変化しているものなどが観察できました。近くの荒川におりて虎岩(変成岩の縞模様のよくわかるところ)を見学。その後、宿泊地のいこいの村ヘリテイジ美の山に向かい、懇親会をおこないました。
2日目は東京大学農学生命科学研究科秩父演習林に向い、本会会員で演習林職員の相川樹木医から説明を受けながら、樹木園を見学しました。その後、わさび沢展示施設とモノレールを見学し、最後に野村樹木医の案内で総持寺の多行松を見学、帰路につきました。
2日間天候にも恵まれ有意義な研修旅行になりました。現地では野村樹木医・相川樹木医・深澤支部長、原口事務局長に大変お世話になりました。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。