2/26(日)13:30~ プラザ菜の花(千葉市)で平成28年度技術発表会を開催いたしました。
樹木医の活動を樹木医のみならず、行政の方や一般市民、将来樹木医を目指す学生を対象に昨年から開催している発表会で、今回は3名の発表がありました。
当日は樹木医をはじめ、学生の方を含め50名の出席がありました。
はじめに永野樹木医から「樹木医活動を顧みた今後の方向性」という題目で、自身の樹木医としての活動を振り返りながら、樹木医が地域に貢献してゆくにはどのようなことが求められるか?という今後の樹木医活動について大変考えさせられる内容の話がありました。
次に柏崎樹木医から「県立青葉の森公園ヒトツバタゴ樹勢回復について」という題目で、平成25年から、近年花の咲き具合が悪化しているヒトツバタゴの樹勢回復の取り組みについて話がありました。試行錯誤を繰り返しながらら取り組みをおこなっている内容が良く伝わり、今後の樹勢回復について聴衆者から多数の意見が寄せられ、発表者と活発な意見交換が行われました。
最後に吉岡樹木医から印旛沼にある「甚平の森における松枯れ被害報告と、労松を保護するための課題」として話がありました。吉岡樹木医をはじめ、千葉・茨城県内の樹木医有志が協力し取り組んでいるもので、松枯れの原因追求と今後の見通しについて、学術的なレベルの話がありました。原因追求に相当の労力を費やしていることや、原因追求のプロセスなどが非常に良くわかるもので、吉岡樹木医の甚平の森のクロマツを守る熱意がヒシヒシと伝わるものでした。
会場には残念ながら枯れてしまったクロマツの幹を輪切りしたものが展示されていました。樹齢250年以上のもので、こうした受け継がれてきた樹木を守っていくためにも、樹木医に求められる役割は大きいと実感しました。
来年度も樹木医技術発表会を開催する予定です。広く多くの方に話を聞いていただき、樹木医活動の普及に努めていきたいと考えております。
(写真・文 番場)